あとがきもどきのつれづれがたり
(暴走風味要注意)

●最終答弁
   あぁぁ魯埜の変態ー!!! 
   何て言うか、もう『珍妃の井戸(浅田次郎)』の影響ばっきばきだと言うのは誰が見ても明らかなのに、
   どうしてこんなに登場人物全員が変態臭いのか(それは作者が私だからよ)。
   同じような科白を蘭琴が言うと可愛いのに、どうして魯埜が言うと(以下強制終了)。

   こいつはですね……忘れもしない、『文章構成法』という講義の課題で提出する為、一晩で書いた代物です。
   思えばこれを書いた直後から、二週間で六本短編とかいう無茶に乗り出したんだよな……(ある意味黄金期)。
   個人的には比較的綺麗に纏まってる気がするのですが、如何せん歪んでるよなぁこいつらの愛情。
   って言うか中国文化に興味がない人が読んだらさっぱり意味わからない気がする……すみません。
   実はこれ、講義の先生が発行した文集に入れてもらってるのですが……しかも実は『文華』さんにも
   提出して掲載してもらったことのある話なのですが(え)……いきなり「万歳爺」だの「太監」だのが頻出する
   文章には読者様も面食らったことだと思います。書評も頂いたのですが、必ず「歴史小説」のアオリと
   「中国史の一幕」というフレーズはワンセットで並んでたもんなぁ……念の為に確認しておきますが、
   思いっきりこれ、嘘八百ですからねー。予妃も威帝も架空の人物ですからねー(どきどき)。
   (て言うかラストの辞書の引用も創作だと講義の先生に打ち明けたときにはさすがに絶句されたよ)

   ともあれ、施氏と皇帝が組むとろくなことにならないと言う典型みたいな話ですねこれ。



●千夜一夜
   えー・・・ロニーママ、「お坊ちゃんを婿に下さい!」編でした〜どんどんぱふぱふどんどんぱふぱふ。
   逆プロポーズですよロニーママ。一歩間違うとDVですよロニーパパ。って言うか若いですよ甫民爺。
   と言う訳で色々とツッコミどころやイタイところ満載な竜血樹両親番外編でした……うわぁ。

   でも本当はどっちかと言えば「正楼樹ニーヴォべたべたらぶらぶ」よりも、
   今回は開城コロニーの成立過程と甫民爺の流転人生〜中国と半島のあいだ〜を書きたかったんで(痛)
   多少不完全燃焼な箇所もありつつもまぁ概ね満足な感じです。
   うん、実はこの小説の中では、開城って亡命者人口密度異様に高いんだもんね。

   ちなみに何人だか最後まで不明なニーヴォママは、隠しでも何でもないんでぶっちゃけて話してしまえば
   『童話物語(向山貴彦・宮山香里/幻冬舎)』のクローシャ出身です。
   何で北朝鮮にいたのかについては作者にも謎(えええっ!?)。
   まぁ紅凰が本編で渡っちゃってるくらいだしな……。
   それから『葩夭』のときに何で二人が中華側にいたかと言えば(明文化はしてなかったのですが、
   二人でヤールー河を越えようとしたらどう考えても中国側にいたってことになるんで)・・・多分この後、
   「また密かに甫民の手引きでウラジオストク辺りに戻って生活してたけど、ロニーができちゃってしかも
   北朝鮮にばれちゃったもんだから、二人で甫民のところへ逃げ込むことにしたものの、
   妊婦連れて山越えは辛いんで一旦中国側に密入国してから半島入りしようと思ったらうっかり途中でつかまった」
   というストーリーが展開されるのでしょう・・・(せんでええわ)。



●劫火
   暗っ。自分でも自作小説を暗い暗いと自覚してはいたけど、ちょっと最高記録更新かも。極限への挑戦。
   ――と言うのは嘘にしても……まぁ暗い暗い。って言うかどこよこの民族。(いやそれ禁句)
   えーと、中国雲南省の彜族の奴隷制とネパールの生き神様の風習とアイヌのイオマンテをキッチンミキサーで
   完膚なきまで引っ掻き回し尽くして、更に神武天皇生誕譚と南総里見八犬伝(笑)を味付けにトッピングしたら
   こんな感じになったんですな……(痛)。
   って言うか、こんなん書いて少数民族冒涜してるんですか自分。少数民族誤解されたらどうするんですか。
   (いやでもホントは少数民族ネタ凄く好きで、物凄く書きたいんですけど)

   ちなみに備考って訳でもないんですが、「サチャ・フォモ」「ツォ・トゥルーウー」の名前はチベット語です。
   それぞれ「土地の娘」「湖の蛇」と言う意味に引っ掛けていますが……発音だの略称だの駆使してるので
   何とも微妙です。アシマ姉さんとかの名前は、サニ族の民話とかから引っ張ってきてるし。
   別にこの村はチベット系の民族ではないのですが(どう考えても仏教とは無縁だしな)、言語的に見ると
   結構この地域も影響を受けている気がするので採用してしまいました……てかぶっちゃけこれ雲南ネタなんで☆

   ともあれ、バレバレだと思いますがこの二人、某氏の親です。あの赤ん坊は成長するとああなるのですよ。
   ……親に似たのは顔だけか。(両親が叔母甥の関係なので、二人ともよく似てるの……←それってきんし……)
   それにしても……こんなド僻地からもキャラがやってきてるんだから、ホント人種の坩堝だよな『Dreaming』。



●凍れる空
   うわ……救えねぇ…………秀漢くんごめん。ごめんってば。
   と言う訳で「愛と憎しみの新義州」でした。むしろタイトルそっちの方向で。「凍れる空」なんて嘘っぱちで。
 
   今回はもう問答無用で新義州問題について書きたかったんで、メインはそっちです。
   はい秀漢くんも遊星くんもおまけです。(おまけ言うな)無論これも架空の問題です。わかってると思いますが
   こんな社会問題絶対ありませんって言うかあり得ません(そもそも歴史関係オール嘘っぱち)。
   実際の新義州は目指せ北朝鮮のシリコンバレーをモットーに、経済特区化して中華系移民を積極的に
   受け入れる政策を取ってる地域なので……この間もニュースで話題になってたね(うわ偉そう。
   今朝資料探しでネットして初めて知ったくせに)。
   いやぁ、結構このネタって騙されてくれる人が多くて、物書きとしては冥利に尽きますねホント。

   秀漢くんに関してはもう去年末のマイブーム中に萌え設定出すだけ出して出し尽くしてしまったので(痛)、
   書こうと思えば掃いて捨てるほどネタがあるんですが……敢えて今回これで勝負掛けてみました。
   いや……さり気にこの新義州ネタ凄い個人的に気に入ってしまったので(えええ)。ちなみにこれに出てるの、
   秀漢くんだけでなく某さんと某さんのかつての姿がコソーリ友情出演中です。(うーわかとりさん今日壊れてるね)
   あー……でも秀漢くん不幸にしすぎたなやっぱ。もうこうなったら何が何でも幸せにしてあげたいですこの人。
   むっちゃくちゃ若い嫁さんとかと再婚させたろか。

   ……ちなみに、今でこそ「マスターキートンに登場する肩幅ごつい軍人さん(某さん談)」な秀漢くんですが、
   若い頃は坂口憲二でした(笑)。あぁぁ本当にどこで方向間違えたんだろうな彼。やっぱ嫁が死んだ辺りでか。 



●凍れる川
   ・・・・・・・・・・・・・守れなかったくせに(→「凍れる空」参照)(激痛)。
   うーわぁほんっと痛いですなこれ。凄い凄い、もしかして「劫火」より痛い?
   こんな具合で略奪愛成功物語です。だから本編ではこのお嬢さんが彼氏を略奪されそうになってるんだね☆
   (ばればれですが某常時凍死渇死寸前彼女の親世代です……サバイバル人生は遺伝なのか)
   それにしても遊星くん、こっちではなかなか卑怯な真似を駆使してくれましたね……ヤンフィくんも可哀想に。
   ……あ、ちなみに蛇足なのですがヤンフィは「楊惠」とか言う名前です。フルネームです。姓が楊、名が惠。
   ゲルダ嬢の発音の悪さに、遊星くんは漢字変換できなかったらしいです(笑)。

   名前だけ見たら某元米国大統領候補(うわぁ大昔)の親戚っぽいゲルダ・ゴア嬢は、実はお父さん=外蒙、
   お母さん=白系ブリヤートと言うコアな混血だったりしてます。と言う訳で多分生まれはバイカル湖のほとり。
   「ゴア」は別に姓じゃなくて、モンゴル英雄叙事詩に登場するお姫様にしばしば付いてる名前の一部です。
   「姫」って意味じゃないのかなとか勝手に推測。「ロクモ・ゴア」とか「アルルン・ゴア」とかいるし。ゲルダは無論
   ロシア寄りのお名前で。むしろ童話「雪の女王」で。幼馴染のカイがある日突然ひどい人になっちゃうの(笑)。

   えーっと、この世界の恋愛は原則として弱肉強食です。環境が如何せん厳しいんで強くないと生き残れないし、
   必然的により強い個体の方が、需要も高いです。要するに軟弱者はもてません(どきっぱり)。
   稀にヤンフィみたいな運のいい奴もいなくもないですが……大抵こんな風により強い男にカノジョを持って
   いかれます。更にこんなタフなのばっかりが交配して子孫残していくもんだから、もーうどんどん凄いことに
   なっていき……バトルロワイアルが丸一日で終了してしまうという凄まじいクラスも成立するんですね☆(えええ)
   ……いや、何か野生動物の生態を追っ駆けてるような気もしなくもないんですが・・・仕方ないのよこれ必然。



●Present
   あぁぁ長かった……試行錯誤重ねること、リクエストもらってからはや一年間!
   本家掲示板(現在は閉鎖中)でキリ番リクエストを下さった千羽さん本当にすみませんでした……
   しかもそれだけお待たせした結果がこれとは(涙)。すみませんすみません、暫定版と言うことで
   どうぞご容赦下さいませ……第二部完結後は、丸々アーサー・マダムの話を捧げさせて頂きます!
   と言う訳で、本家掲示板2600Hitのキリ番リク「アーサーとデイビーのほのぼの話」でした〜。
   こんなところに出しちゃって何やってんだか自分。

   陰気で鬱病な登場人物がやたらと多い『Dreaming』において、数少ないコメディパートを任せられる
   貴重な人材の爺孫コンビなのですが……それでも鬱だなぁ。この話、それでも『前夜祭』における
   コメディパートだと言ってもきっと誰も信じてくれないことでしょうね……(自分でも信じられねぇよ)。

   デイビーの名前の由来は、実はほぼ命名当時から引き摺っていたネタだったりします。
   どこかで書こうと思っていたのですが、まさかこんな形でお披露目できるとは思ってもみませんでした。
   本編に絡めるしかないかとか思っていたものの、比較的気に入っていたネタだったのでこんな形で公開できて
   密かに嬉しかったりします♪ ちなみにアーサーの名前の由来はケルトのアーサー王伝説に見せ掛けておいて、
   実は酒見賢一の『語り手の事情(集英社文庫)』の主人公から拝借していたりします。(えええ)
   人にオススメできるタイプの小説ではないのですが、紛れもなく名作だと思うので……。



●月と理由
   史上最大の不完全燃焼問題作、完結(仮)。
   あぁぁもうこれ以上ないくらい不完全燃焼。書きたいネタなのに物凄く書きたいネタなのに全然書けない
   己の筆力不足が憎くてたまらないです。ってかホント冗談抜きで意味不明だよねこれ。
   煮詰まっちゃって全然駄目駄目。チャンスがあれば猛烈に書き直したい代物の筆頭です。
   マジ悔しい力量不足。ゆゑの名前の意味ももっとばっちり前面に出したかったし、
   何より蒼炎がこれじゃあただのスケコマシー……(激痛)。
 更に言えば、西安で撲殺されそうなほど差別用語も炸裂してます。
 当時の世相ってヤツの反映と言うか、蒼炎のキャラを示すネタなので大目に見て下さ……。

   日中戦争時中相当の歴史、実は物凄く入り組んでて個人的には下調べ作業とか興味津々、
   むしろお前趣味でやってるだろってな域なのですが……やっぱきついです。実は『Dreaming』世界の歴史では、
   この話の辺りが一つのジャンクションになっていて、本編を時系列に並べていくとここから舞台が
   朝鮮半島に移るのですが……リアル歴史で行くところの日中戦争と朝鮮戦争をご当地舞台にして
   一本の小説でさらっていくというのは何て言うか……拷問ですね(爽笑)。私の学力的処理能力的問題も
   大いにあるけれど、それ以上に精神的にキてしまいますわ。だったらやめろって話なのですが、そもそも
   『Dreaming』の歴代登場人物達を追い掛けていくとこの辺で軒並み朝鮮半島に移住してしまうから必然的に
   仕方ないと言うか……あぁもう知るかお前等勝手にせい! ここまできたらお前等纏めて最後まで
   面倒見てやるよ黙って俺について来い! の域まで達してしまったというか。

   ちなみにゆゑはばっちりあの鈴華のお祖母ちゃんですが、蒼炎は非常に意見の割れそうなところです。
   見た目がこの通り煌びやかだもんなぁ……「『Dreaming』は男の方が美しい」説ここでも健在なり。
   まあ勘のいい方はお気付きかもしれませんが、某夫人のご子息ですよ彼。



●薔薇天女
   い、いやこれ……もう二年前から書きたかったネタなんですけど、いつもいつも煮詰まっちゃってた奴でした。
   元ネタは無論(と言っても知る人ぞ知る)さだまさしの「舞姫」ですがな。
   ずっと書けなくて半ば諦めてたんですけど、先日のコンサートで「風に立つライオン」を聴いて
   「そうかこの手法があったか!」と言うことでチャレンジしてみました・・・あう、尽くまさしネタなのね。

   これはもうばらしても全く抵抗ないんでばらしてしまえば、双子両親ネタです。
   更にばらしてしまえば、二浪した慶三くんは当時二十一歳、お店のダンサーだった白梅さんは何と十六歳でした。
   慶三くん完璧犯罪ですがな……しかもこんな大人しそうな性格でまぁやることはやってたのね☆
   って言うか彼、物凄いこっぱずかしいんですけど! 天女って何さ天女って! あんた董永かい!
   まさか譚●同!?(また微妙なネタを)全てこれも深夜ノリだからこそ書けた代物で……
   あぁぁ読み返すのが恐ろしいよ恥ずかしいよ慶三。(ちなみに同じく深夜組の代表選手は「最終答弁」。
   日中組の代表格は「凍れる空」・・・なるほど)



●前夜
   こ、これだけ言わせて下さい。お願い一言だけ。「千葉樹の、まーざーこーんーーー!!!」(言っちゃった)
   うーわマザコン。真性のマザコン。駄目だねこりゃこいつ一生皇太后に頭あがんねーこと決定(笑)。
   多分嫁姑問題が勃発しないのは女性二人の人間が出来てるからだね。むしろ守られるのが千葉樹側って
   方向で。……ちなみに千葉樹が統治したのは1700年代終盤から1800年代初頭って感じでよろしくお願いします。
   この後実は帝国は一気に傾いたんだよな……怖い皇太后とか出没したりして。(んな不吉なこと言わない)

   と言う訳で「施氏が権力握ると国が乱れる」のジンクス未だ健在。むしろ予妃様より荒らしてるよな施太后。
   無論彼女は寛美嬢の縁者です。直通の先祖じゃないけど(って言うか太后子供いないしね)。そんでもって
   千葉樹はロニーのご先祖様。ちなみにこの後「一足違いで青隹は別の手の者にさらわれて、結局行方不明の
   まま千葉樹は生涯独身」なんてオチにはならないんでご安心を(うわ確信犯)。どうやら彼は無事青隹を
   嫁にして、子供をたくさん残して幸せな日々を過ごしたようです。子供の苦手な皇太后様には嫌がらせのように
   孫の顔をうじゃうじゃと見せてあげたんじゃないでしょうか。

   ……あぁそれにしてもハッピーエンドって慣れない(うわぁ苛めっ子本領発揮)。
   取り敢えず、〆くらいは幸せに終わらせたかったんでこんな感じになりました。
   ………いや、千葉樹両親が救われてないとかは禁句。


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送